撮影日課 · 01

長編の前に、コマ送り検査できるワンシーンを撮る

AIショートドラマ制作で最も多い失敗は「1話まるごと一度に出したい」と願うことです。1話には複数カット、立ち位置の変化、同じ顔と衣装、繋がる音が要ります。現在のモデルが渡せるのは、後からコマ送りで検査できる4〜15秒のワンシーンです。検査できて初めて使えるカットになります。

本サイトに保存済みの、ホテル廊下から部屋へ向かう2カット作例の静止画
本サイトに保存済みの、ホテル廊下から部屋へ向かう2カット作例の静止画

撮影日課の使い方

これはツール番付でもプロンプト集でもありません。黄果制片の撮影日課は、今夜スタジオに持ち込める実践手順を1つだけ残します。中国語・英語・日本語は同じテーマを各言語向けに書き起こしています。

ルールは明確です。一度の成功を安定保証とは呼ばず、他製品の映像を当サイトの結果として使いません。オリジナルの架空キャラクターまたは許諾済み素材のみを使用し、未成年に関する描写や無断の実在人物合成は厳禁です。

今日の核:検査できて、はじめてショット

「エモい」「映画的」は検収基準になりません。次にプロンプトを絞るべきか、開始フレームを固定すべきか、キャラ参照に切り替えるべきか判断できないからです。検査できるシーンは、生成前にチェック項目が決まっています。

まずはワンシーンに落とします。部屋は1つ、主光源は1つ、主動作は1つ、カメラワークは1種類、尺は6〜8秒。書き出したらループ再生ではなく先頭から末尾までコマ送りします。

  • 6〜8秒のあいだに顔の骨格が別人へ漂っていないか
  • 指定した主要な芝居・動作が実際に起きているか
  • 衣装・部屋・光が途中で差し替わっていないか
  • カメラワークは指定した1種類か。勝手なカット割りや字幕が増えていないか
  • 音は呼吸や環境音か。不要なBGMが混ざっていないか

五欄で書く。小説にしない

プロンプトは五欄で組み立てます。「映画的」と形容詞を盛るのではなく、誰が誰に向き、手がどこに置かれ、視線がどこで止まるかを動詞で書きます。

身分欄は人数・架空キャラ設定・髪型・衣装。場所欄は1つの空間と主光源。動作欄は主動作1ビート。カメラ欄は1種類の移動。音欄は現場音のみで、BGMなし・字幕なしと明記します。

  • 身分:架空キャラクター設定、髪型、衣装、人数
  • 場所:一部屋、主光源一つ(暖色の室内+夕暮れの窓光)
  • 動作:身体と視線の方向を伴う主動作一つ
  • カメラ:プッシュイン、パン、固定、追従のいずれか一つ。カットしない
  • 音:呼吸、衣擦れ、足音などの現場音。BGMなし、画面文字なし

検査しにくい

ドラマチックな決別シーン、超映画的、4K高画質、感情が爆発する美しいヒロイン。

検査できる

五欄がすべて具体的に埋まっている。生成後に顔・手元・カメラの寄り・手首を取る動作を確認できる。

今夜そのまま貼れる例
架空の都市ドラマの主人公二人が、夕暮れの暖かな窓辺に並んで座る。黒のショートヘアの彼女が遅れた謝罪を口にし、ダークグレーのスーツの彼は最後まで聞いてからそっと手首を取る。35mmレンズで表情と手元を一つの連続ショットで捉え、室内ノイズと呼吸音のみを残す。視線、距離、余白でドラマの緊張感を描き、BGMと字幕は入れない。

生成後の見方

1フレーム目だけで判断しません。当サイトの公開キャラ参照サンプルでも、金のドレスの人物は4秒間おおむね安定しつつ、わずかな顔のドリフトは残っています。自分のクリップも同じ基準で検品します。

  • 先頭から末尾まで送り、顔が別人になっていないか確認する
  • 手、指、肩のつながりが崩れていないか見る
  • 書いた動作が画面に出ているか確認する
  • 衣装と照明が冒頭フレームと一致しているか見る
  • 尺と画角の実測値をリクエスト値と分けて確認する
  • 崩れたら文章を足すのではなく、動作を減らすか画像参照へ切り替える

入口を選んでからスタジオを開く

5つのモードは5種類の入力契約です。複数カットで同じ顔を使うならキャラ一貫、構図が決まった静止画があるなら画像から動画、連続シーンならAI絵コンテを選びます。ツール比較は動画ツール7選、Sora API終了後の移行先は代替ガイドを参照してください。

  • テキストのみ:テキストから動画(t2v)、まず6〜8秒
  • 開始フレーム画像あり:画像から動画(i2v)、動きだけ指定
  • 同じ顔・衣装を維持:キャラ参照(r2v)、まず4秒・参照1枚
  • 既存動画の光や色を変更:動画編集(edit)、維持項目も明記
  • 複数カット構成:絵コンテ(board)で1カットずつ生成して連結

制作の境界線

すべてのワークフローはオリジナルの架空キャラクターおよび権利許諾済み素材を対象とします。未成年に関する描写や、無断の実在人物の肖像利用は禁止されています。

権利とコンプライアンスを最初から守ることで、安心して編集・公開できる制作パイプラインになります。

次回

第1回は「何をどう検査するか」。第2回は同じ顔のドリフトを減らす方法——参照静止画の選び方、繰り返すべき記述、なぜ15秒より4秒が検証しやすいかを扱います。

まずは上のワンシーンを生成して最後まで見届けてください。

FAQ

よくある質問

最初から1話分の長尺プロンプトを書かないのはなぜですか?

現在の動画生成は短尺ショット単位だからです。複数カットの顔や衣装、音を一度のリクエストで揃えることはできません。検査できる1カットを先に固めてから絵コンテで繋ぎます。

感情を詳しく書いたのに棒立ちの映像になるのはなぜ?

抽象的な形容詞だけではモデルが動きを作れないためです。「手首をそっと取る」「振り返ってレンズを見る」など具体的な身体動作を1つだけ指定してください。

テキスト生成だけで同じ顔を複数カット維持できますか?

保証できません。テキスト生成には視覚的な身分ロックがないため、複数カットで同じ俳優を維持する場合はキャラ参照(r2v)を使います。

実在する人物の写真は使えますか?

本人の明確な許諾がある素材に限られます。既定ではオリジナルの架空キャラクター画像を使用し、未成年表現や無断の実在人物合成は行わないでください。

撮影日課はどの順番で読むのが良いですか?

第1回で1カット検品、第2回で1人の顔固定、第3回で2人芝居のブロッキング、第4回で多言語ローカライズ、第5〜7回でドラマの緊張感・カメラワーク・複数話連続制作へと進みます。

ログイン不要 · クイックプロンプト&カメラプリセットビルダー

シーン原型とカメラワークを選び、そのままスタジオで撮影へ

白紙から書く必要はありません。ショートドラマのシーン原型に検査可能なカメラワークを1つ掛け合わせ、ワンクリックで対応するスタジオモードを開けます。

1. シーン原型を選択(スタジオモード自動連動)

2. カメラワークを選択(1カット1モーション)

スタジオを開くとモードとプロンプトが自動入力されます。

今夜

今夜はこのシーンだけ撮る

テキストから動画を開き、五欄プロンプトを貼って6〜8秒で生成する。ファイル全体を見てから次のカットを決める。